ゴムの分類方法には、以下に示した5つくらいの方法があるようです。
1.天然ゴムと合成ゴム
2.主鎖の二重結合の有無
3.汎用ゴムと特殊ゴム
4.日本工業規格による
5.分子の組成や構造
1は歴史のある分類方法です。
ゴムはこれまで天然モノが大半を占めていましたので、使われる量を考えても自然な流れです。
2は機能上から出てくる分類です。
主鎖に二重結合があるということは、柔軟性やオゾンに対する性能などに大きな違いが出てきます。少し専門的な用語を使えばジエン系ゴムと非ジエン系ゴムということです。
3は、1の視点に工業での使われ方に視点を加味した分類です。
汎用ゴム、準特殊ゴム、特殊ゴムの3分類としていますが、汎用と特殊の線引きはタイヤに使われるか、そうではないかというところです。
4は、日本工業規格(JIS)による分類です。
文句無しの基準です。国際規格(ISO)をもとに制定され、用語、評価方法、など一連の分類があります。
代表的な規格としては、JIS K6397 原料ゴムおよびラテックスの略号、ISO1629 Rubbers and latices Nomenclatureなどがあります。詳しくは別のページで。
5は、モノマーの種類や配列による分類です。
ゴムの構造に注目した化学目線での分類になります。高校生程度の化学的知識を要求されますが、構造が図示されているので、視覚的に性能が見えるという利点があります。
※参考 新版 ゴム技術の基礎
このブログでは、3の分類に5の視点を加えて展開していきます。
3は、歴史的、設計者目線からみてちょうど良い分類で、経験上、使い勝手も良く、さらに5の視点があると応用が効くようになります。
次以降で詳しく見ていきます。
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